前回までに円柱後方の流れ場モデルについて,計算の前処理にあたる内容を一通り説明しました。これから計算の実行と後処理の説明をしていくのですが,その前にopenfoamで流れの計算を実施する際のディレクトリ構造について説明します。今までに見てきた計算設定のファイルの保存場所についての説明になります。
ディレクトリ構造
ひとつの計算を実行するためのディレクトリを「ケース」ディレクトリと呼ぶことにします。「ケース」ディレクトリのディレクトリ名は好きにつけて構いません。ディレクトリ構造は下図です。
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「ケース」ディレクトリ
|–0/
| |–U
| |–p
|–constant/
| |–polyMesh/ (blockMesh実行で生成)
| |–triSurface/”wall.stl”
| |–transportProperties
|–system/
| |–blockMeshDict
| |–snappyHexMeshDict
| |–controlDict
| |–fvShemes
| |–fvSolution
| |–meshQualityDict
| |–decomposeParDict (今回はなし)
| |–surfaceFeaturesDict (今回はなし)
|–sMH/
| |–0.05/
| |–0.1/
| |–0.15/
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補足
・polyMeshディレクトリはblockMeshの実行により生成します。このディレクトリを準備しておく必要はありません。
・decomposeParDictは計算を並列化したい場合に設定するファイルです。今回は使用しませんのでdecomposeParDictを作成しなくても(上記ディレクトリに保存しなくても)問題ありません。
・surfaceFeaturesDictも同上です。
・sHMというディレクトリを作成してsnappyHexMeshの結果ファイルをここに保存しておくと便利です。このディレクトリはなくてもかまいません。
そのほかの内部リンク
最近,openfoamでルアー作成の記事を作り始めました。こちらです。
計算によっては,より複雑なディレクトリ構造だったり,ここで説明していないディクショナリファイルやほかのファイルがあったりします。まずはこのくらいで計算の実行に進みましょう。
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