blockMeshとsnappyHexMeshで二次元の円柱後方の流れ場モデルを作成する方法~その3~ freeCAD

freeCAD ヒョウ

openfoam で円柱後方の流れ場モデルを作成する題材としてその1で説明したモデルを作成するために,その2でblockMeshDictを作成・実行しました。ここでは freeCAD でのジオメトリ作成を説明します。

freeCADによる円柱の作成

最終的に作成するのは下図のモデルです。円柱を作成します。

作成する円柱の形状


作成する形状は直径 D = 0.03 m (= 30mm),高さ 0.003 m (=3 mm)の平らな円柱です。高さ方向(z軸方向)に3mmとした理由は,最終的に作成する円柱後方の2次元モデルにおいて,z軸方向には1メッシュしか作らないためであり,メッシュサイズを3mmとするためです。

freeCADでのジオメトリ作成 二つの注意点

注意点1: freeCADで作成した形状をsnappyHexMeshで読み込むと,なぜか寸法が1000倍されます。このことに注意して形状を作成しましょう。以前にtipsとして説明した内容はこちらです。
つまり,直径 30 mm,高さ 3 mmの円柱を場合,freeCAD上では直径 30 μm (半径 15μm),高さ 3 μmの円柱を作成することになります。

注意点2: blockMeshで作成した背景メッシュの座標とfreeCADで作成する形状の座標は一致します。今回作成する円柱後方の流れ場モデルでは,モデルの原点位置に円柱底面の中心をおくのでfreeCADでも円柱底面の中央を原点とするように作成します。

Partによる円柱作成

freeCADを開いたら,下図に示す①から④の手順で半径 15μm,高さ 3μmの円柱を作成します。

まず最初にメニューバーのファイルから新規作成をクリックしてください。
① ワークベンチから”Part”を選択。
② ソリッドから”円柱を作成”をクリック。
③ ツリービューに生成された”円柱”をクリック。このとき円柱の図形が緑色になるかもしれませんが気にしくてOKです。
④ 左下のほうの(コンボビューの)プロパティにあるデータタグからCylinderのRadiusに0.015 mm,Heightに0.003 mmを入力。

これでOKです。二つの注意点で,円柱の底面中央を原点にすると説明しましたが,ここで説明した方法で円柱を作成する場合は,円柱の底面中央が原点になっています。平行移動して調整する必要はありません。

stl形式で出力する

次に示す手順を実施して作成した図形をstlファイルとしてエクスポートします。

① ツリービューから円柱をクリック。ここで円柱の図形が緑色にハイライトされることを確認してください。
② メニューバー/ファイル/エクスポートをクリック,エクスポートするフォルダを指定して,ファイルの種類は”STL MESH”を選択。ファイル名は例えば”cylinder.stl”として保存をクリック。※ハイライトされている状態で行ってください。

以上で作成した円柱をstlファイルとしてエクスポートできていればOKです。

stlファイルをopenfoam側の”triSurface”ディレクトリに保存する

作成したstlファイルをドラッグアンドドロップしてopenfoam側の所定のディレクトリ内にあるconstant/triSurfaceの中に保存します。
私の場合はfreeCADをwindowsで実施してstlファイルをエクスポートし,仮想PCのubuntu内にあるopenfoamで計算を実行するディレクトリのconstant/triSurfaceに保存する必要がありますが,OSと仮想PCの間でファイルのやり取りをドラッグアンドドロップできるように設定しておくと便利です。
私は仮想PCにORACLE VM VirtualBoxを使用しています。OSと仮想PCの間でドラッグアンドドロップできるようにする設定は,VirtualBoxマネージャーのウィンドウにある「設定」から一般/高度/ドラッグ&ドロップのタグを双方向にすることでできるようになります。

以上でfreeCADでの円柱形状作成は完了です。お疲れさまでした。次はsnappyHexMeshによるジオメトリの読み込みとジオメトリに隣接する境界層メッシュ作成です。

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